釣り好きでウンチク好きのオトコたちの間で必ず名前があがるのが、古典の名著、アイザック・ウォルトンの「釣魚大全」だ。世界中の人々からおよそ、350年の長きにわたって「釣りのバイブル」とも言われ、愛されつづけているが、この本の何がそんなに人々を引き付けるのだろう?
世界中に魚釣りを趣味に持つ人々は多い。ここでいう「人々」は「趣味で魚釣りをする人」のことであり、生業のために魚を取る「漁師」とは違うのでおのずと彼らには様々な「ウンチク」があり、しばしばそれは釣り場以外のところで語られる。しかも、釣りの「ウンチク」は語る人ほどの数があり、どれも「正解」でどれも「その人のセオリー」なのだが、それだけに、「釣り人」は自前の論理を持つ哲学者であることが多い。
その最たる人物がアイザック・ウォルトンなのだ。
アイザック・ウォルトンは1593年イギリス
中部の生まれ、1683年に没するまで、当時としては破格の90年の人生を生きている。当時のイギリスは革命⇒王政復古⇒そしてまた革命と、時代が騒然としていた頃で、ウォルトンもまたその波の中で揉まれながら、魚釣りを趣味に生きた人物だが、彼は二度の
結婚で得た9人の
子供のうち、8人までを早くに亡くし、さらに二人の妻にも先立たれ、家庭には恵まれなかった人物だ。
「釣魚大全」は全編が釣師と猟師(版によって鷹匠)や「道連れ」との、5日間にわたる旅の会話で成り立っており、教養豊かで読書家であったウォルトンの人生の哲学がその中に込められている...
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